2017年 12月 18日
朗読会「約束」を開催しました。
17日(日)、朗読会を開催しました。
取り上げた作品は、藤沢周平さんの短編集『橋ものがたり』から「約束」です。
朗読するのは、福井を中心に活躍する劇団「演衆やむなし」の俳優・澤田考司さん。
邦楽家の永田雅秀さんに三味線の生演奏を添えていただきます。
今日の舞台は当館一階にある復元された藁屋の中。
出演者のお二人に特別に入っていただきます。
もともと江戸時代のお家なので雰囲気もぴったり。
(住人の曙覧さん人形は一時、衝立の向こう側に隠れていただきました…。)
朗読劇が始まると、舞台の上にともった灯が、物語の時間に沿って黄色から夕焼けの赤、真夜中の紫紺へと次々に変化していきます。
なんと、この本格的な演出、演衆やむなしの皆さんが担当してくださったのです。
「約束」は、江戸の町が舞台の、一組の若い男女とそれを取り巻く人々の物語。
澤田さんは、会話やナレーションなど、声だけで様々なシーンを巧みに演じわけます。
澤田さんの美しい声と切ないストーリー展開にみなさんぐいぐいとひきこまれていきました。
ときおり入る三味線の音色と舞台演出が、臨場感をいっそう際だたせます。
朗読劇が終わると、永田さんによる三味線の解説と演奏が行われ、
美しい音色で会の最後が締めくくられました。
外に出てみると、福井の町はちょうど情緒たっぷりの雪景色で、みなさん余韻に浸りながら帰られたのではないでしょうか?
素敵な冬の朗読会となりました…。
当日は寒い中足をお運びいただきありがとうございました。